我的拍売戦記:最終会 中国語検定準2級、2級への挑戦

連載していた「私のオークション戦記」は今回を以って終了とする。最終回の今日は、私の中国語学習にとても役立った1冊の書籍と「中日大辞典」だ。
私は中国語の運用については上級者と認定されている。これは日本中国語検定協会の主催する、日本で最も権威のある中国語関連のライセンス、「中国語検定」の2級に合格しているからである。
中国語検定で保証される能力については、中国語検定協会では次の様に定めている。

* 準4級 学習を進めていく上での基礎的知識を身につけていること。
(学習時間60〜120時間。一般大学の第二外国語における第一年度前期修了,高等学校における第一年度通年履修,中国語専門学校・講習会等において半年以上の学習程度。)
* 4級 平易な中国語を聞き,話すことができること。
(学習時間120〜200時間。一般大学の第二外国語における第一年度履修程度 。)
* 3級 自力で応用力を養いうる能力の保証(一般的事項のマスター)。基本的な文章を読み,書くことができること。簡単な日常会話ができること。
(学習時間200〜300時間。一般大学の第二外国語における第二年度履修程度。)
* 2級 実務能力の基礎づくり完成の保証 複文を含むやや高度の中国語の文章を読み,3級程度の文章を書くことができること。日常的な話題での会話が行えること。
* 準1級 実務に即従事しうる能力の保証(全般的事項のマスター)社会生活に必要な中国語を基本的に習得し,通常の文章の中国語訳・日本語訳,簡単な通訳ができること。
* 1級 高いレベルで中国語を駆使しうる能力の保証

なお、中国語学習者用の雑誌やその他の書籍によると、3級を受験するまでが初級、2級を受験するまでが中級、2級に合格し、その上の級を受験する者が上級であるという解釈をしていた。
私は完全に独学で中国語の学習を始め、4級→3級→2級をそれぞれ受験し、1発合格している。2級という試験の難度は合格してから知らされたのだが、中国に1〜2年留学しても簡単に取れるものではなく、中国語専学の4年制大学の卒業レベルだということだ。
現在の私の学習程度について言えば、コンピューター関連(Visual BASIC.netとデータベースが中心)の中国語書籍は辞書無しで理解し、パソコンでは中国語のWindowsとアプリケーションプログラムを操り、近代中国後文学を辞書を使用しながら読み進め、中国国内ならばどこでも不自由なく独りで旅行できる程度のコミュニケーション能力を身に付けている。
さて、私がオークションで落札した「中国語検定準2級、2級への挑戦」(準2級、2級は当時の名称で、現在は2級と準1級となっている。)は、私が当時の準2級検定の学習の完成のためにどうしても必要だったもので、値段は高いが検定試験のツボを実にうまく押さえた良書だ。私は3級の受験の時は「3級への挑戦」を購入して学習したが、内容が1級上の試験にも相当する位の高度な学習を強いられた事で実際の受験が容易になり、100点満点のところ93点を獲得して楽々と合格した経緯がある。これで「〜の挑戦シリーズ」の内容を私は重く信頼するようになったのだ。
その後の準2級の受験では、3級の様に100点を目指す学習の完成度には至っていなかったので、合格点ギリギリの70点を目指すための受験準備となったが、この書籍に記載された予想出題分野に的を絞った効率的な学習方法を実践したところ、75点で合格できた。
更に、オークションで落札した中日大辞典(愛知大学中日大辞典編纂処)は、ほとんど使用感の無い美品で、3級〜準2級の受験にとても役立った。
私は最近、本業(建設コンサルティング会社での勤務。中国語を活用する機会の無い仕事。)で非常に忙しく、帰宅してから学習に励む事は少なくなって来ているが、現在は次の中国語検定準1級のことは忘れ、それよりも高度なHSK高等(中国国家が認定する中国語運用能力についての外国人向け認定試験で、最も難易度が高い。中国語検定1級よりもまだ2ランクくらい難しい。)の受験に備えてヒアリングの能力を養成しているところだ。何でも、学習というものは目標とするレベルよりも1ランク以上難しいものを目指してやるものである。甘えや油断は禁物だ。私は、1992年頃にパソコンでインターネットを始めたいと思った時、世の中にはその方面を解説した書籍がほとんど無かったため、大きな書店に行き、その関連図書で最も難しく内容豊富なものを敢えて購入し、100%熟読した結果、1993年の春にはこの地域(人口3万人の市)で恐らく最初にインターネットに接続し、ホームページ(当時はHTMLをエディターで記述して作った。)を自分で作成、管理することに成功した素人エンジニアになることができた。
次回からの連載は、私の超高速中国語学習方法として、初心者の私が一体どうやって4年で中国語の上級者になれたかを書き綴る。