我的拍売戦記(7) 佐川急便の幹部専用スタジアムジャンパー

私のオークション戦記、本日は今まで最も悔しい思いをした商品について述べる。
これは同時に、オークション商品の落札に最も多額の購入資金を投入しようと決めたものでもある。
その商品とは、「佐川急便の幹部専用スタジアムジャンパー」というものだ。
私はいわゆる「佐川グッズ」のコレクションに興味を持つ者の一人であり、激レアなノベルティーグッズを続々と創り出し、顧客の興味を捕まえて離さない佐川急便社の商法に感心している。当然ながら、オークションでもミリタリーグッズや警察グッズ同様に熱烈なマニアが多数存在し、時に鬼レア級のグッズが出品されることがある。このスタジアムジャンパー、始めは数千円の開始価格が付けられていた。商品の画像を見ると、本革製で傷や汚れも無く、新品同様のコンディションの上、細部まで精巧に刺繍された背中の文字と飛脚マークは、たまに出品される「佐川急便のスタジアムジャンパー」とは高級感が完全に違っていた。私は、これを見て「この商品こそ、5年に一度出品されるか否かの鬼レア級グッズだ」と直感した。すぐに5万円の指値で自動入札を掛けた。これで価格は3万円位に吊り上ったが、オークション終了日まで2日残されており、まだ油断はできなかった。
オークション終了日は平日の日中で、私はその日の昼食の休憩時に指値を6万円まで吊り上げておいた。
その日の午後、勤務先で現場から帰ってすぐにオークションの落札状態をチェックした時は落胆した。予想はしていたが、6万7千円で他の落札者に落とされていた。
6万7千円という価格が、この商品に適当なものかは今でも判断できかねるが、今もなお後悔していることを考えると、もう少し値段を吊り上げても強行に落札しに行くべきではなかったかと思っている。
その後も欠かさず私は「佐川急便の幹部専用スタジアムジャンパー」をYahoo!オークション以外でも探し続けているが、以来佐川グッズで服装関連の商品に6万7千円という価格が付いたものは無く、同じ商品(コンディションの悪いものは除く)が出品されたことも無い。